Soraのフィールドノート#25【静岡県篇】
- 雅之 三宅

- 11月10日
- 読了時間: 2分
海藻が、空気を浄化している。そう聞くと、少し不思議に思うかもしれません。
私たちが暮らす地球は、陸にも森がありますが、海にも、“森”が広がっています。
たとえば、ワカメやコンブ、アラメ、カジメ。波にもまれながら揺れるその海藻たちは、光を浴びて、静かに CO₂を吸収し、炭素を蓄え続けている。
このはたらきは 「ブルーカーボン」 と呼ばれ、今、世界が注目する “海の気候対策” のひとつです。

下田で、海と未来の可能性を見つめる
静岡県・下田市。伊豆半島の南端に位置するこの町では、海藻がつくる“海の森”をフィールドにした研究と体験のプロジェクト が進んでいます。

・磯場で海藻の種類を観察するワークショップ・地元漁師や研究者と一緒に学ぶブルーカーボンの講座・観光と学びをかけ合わせた「海の未来ツーリズム」

観光は“消費”だけじゃない。訪れることで、知り、つながり、守ることができる。
下田はそんな 「旅の形のアップデート」 を、静かに進めています。 “楽しい”と“守る”が、ひとつになる
海に入る。海藻を手に取る。潮の匂い。波の音。陽のきらめき。
それらはただのレジャーではなく、地球の循環を身体で感じる体験へと変わっていく。
楽しむことが、未来を守ることにつながる。
その感覚は、知識ではなく、手触りとして心に残ります。

NEOTERRAINは、海の挑戦を追いかける
私たちは今、海の中で起きている変化をどれだけ “自分ごと” として感じられているだろうか。
ブルーカーボンは、「誰かがどこかでやっている専門的な取り組み」ではなく、ひとり一人が関われる、小さなアクションの集合体 です。
海の森を増やす。海と一緒に生きていく。
その物語は、すでに下田の海ではじまっています。
NEOTERRAINは、“未来の海を守る挑戦”を、これからも追いかけます。

Youtubeチャンネル「NEOTERRAIN」と連動企画です。動画もチェック!

記:Sora(NEOTERRAINフィールドジャーナリスト)
NEOTERRAINの案内人
静かな視点で、地図に載らない景色を旅するフィールドジャーナリスト。北の大地の牧場から、南の市場のざわめきまで。
人と社会の営みの中にそっと寄り添い、記憶と問いかけを言葉に残します。
この視点が、あなたの旅の地図になりますように。


